平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
この度、日本薬剤疫学会において
千年カルテデータベースを活用した研究内容に関する一般口演を実施し、論文が掲載されました。
■一般口演(3‐4)
「電子カルテ情報の臨床研究への活用検討ー千年カルテを用いた乳癌のサブタイプ特定と治療実態の把握ー」
清水 央子 1)、佐藤 恵子 1)、加藤 絵津子 1)、小林 巴奈 2)、松浦 友哉 2)、西田 陽介 2)
1)東京大学大学院薬学系研究科 IT ヘルスケア社会連携講座
2)株式会社 NTT データ 製造 IT イノベーション事業本部
■アブストラクト
【目的】
千年カルテを用いて、乳がん患者を対象にサブタイプの特定および治療レジメンの取得に関して、
どのような方法により、どの程度可能かを検討し、研究への電子カルテ情報の活用方法の確立と課題点を
抽出する。
【調査方法】
千年カルテにデータを提供している3施設において
乳がんと診断され、特定した乳がん手術が行われた入院症例を対象に
レセプトデータ・DPCデータ・電子カルテデータを活用し、検討した。
【結論】
千年カルテでは、上述3つの医療データを活用し、
乳がん患者の患者背景および乳がん治療の実態把握に必要なサブタイプ特定のための情報を
得ることが可能であった。
ただ、これらの情報は非構造化データのため、記載のあったモジュール、表記等に統一性がなく、
検査を行っていると認められた患者のすべてでその結果を特定することはできなかった。
この課題に対し、電子カルテの非構造化データに対する自然言語処理による抽出精度の向上、
また電子カルテの記載ルールの標準化でよりリアルワールドデータとして価値向上が期待される。
詳しくは論文をご覧ください。
▼論文はこちら
千年カルテでは、電子カルテにおける非構造化データの抽出方法の確立及び辞書の拡充を進めております。
従来のレセプトのみのデータベースや、医師への調査よりも、
患者さんの背景や治療実態を深く収集することが可能な
医療リアルワールドデータ「千年カルテ」の最新情報や利活用ユースケースの詳細情報については
お気軽にお問合せ下さい。
これからも、次世代医療基盤法に基づいた
診療情報の利活用を通じて未来の医療発展に貢献して参ります。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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